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グリーンキーパーのひとり言65

コース改修(打球事故防止)工事

関東も梅雨入りの声を聞き、蒸し暑い日が続いています。猛暑が予想される夏を前にして、雨の季節をどのように乗り切るか・・・ 細心の注意が必要です。

  • 危険なホールの配置図

  • 8番ティー改修前

  • フロントティー撤去

清澄ゴルフ倶楽部は、丁寧につくられたコースで設計上のトラブルは元々少ないのですが、歴史を重ね日々プレーしているといくつかの問題点も発生します。
当クラブは、比較的隣接ホールからの打ち込みは少ないのですが、7番と8番ホールは隣接して平行につくられていて、少し危険なホールです。7番ミドルのティーショットでは、左OBもあるので、それを避けて右サイドの8番ホールに行きやすくなります。
ショートホールの「待ち状態」で過去に数回の打球事故が発生し、これまでは両ホールのレギュラー(白)ティーを後方のバックティーに置くことで安全性を保ってきました。
倶楽部としての方針は今後も変わらないのですが、8番ホールティーの2面は、数年来全く使用できないティーとなっていました。
コース管理として、絶対に使わないものを整備する無駄もありますし、将来的に少しは活用できないか?と考えて今回の改修となりました。

  • メタセコイア植樹

  • 植樹・芝張り完成

  • ティー土壌改良工事

  • ティー芝張り

  • ローラー転圧

  • 8番改修工事完成

メタセコイアは、早く大きくなる以外にとりえの無い樹木ですが、清澄のような岩盤の悪い土地でも大木になるので、ボール止めには最適です。10m前後の苗木を植えましたが、10年後には2倍の高さになるはずです。
今回の工事で発生したコーライ芝や野芝を利用して、様々な箇所の補修も行いました。そのひとつが、昨年の台風で崩れた後、とりあえず切り上げて造形していた12番ホールのガードバンカーを造成時の形に直す工事です。

  • 崩れたバンカー法面

  • 切り上げ補修

  • 法面再造形

  • 芝張り

  • 完成

  • その他の芝補修

コースメンテナンスでは、現状を維持することはとても大切なことですが、長いスパンで考えた場合、そのコースのより良い改修ができるのは、我々コース管理者だと思っています。
コース内の土壌、設備、管理機械、人員等、様々なことを考えながらメンテナンスをしています。情報社会ですから、他クラブの良いところは積極的に勉強し、生かせるものを探しています。しかし、「ないものねだり」になってしまって、前進できないのは面白くありません。
今後も与えられた環境の中で、どのようなコースをつくることができるか?
非常にやりがいのある楽しい仕事です。

清澄ゴルフ倶楽部 グリーンキーパー 野呂田 峰

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